ーー共感を生むコンテンツの特徴ってありますか。
松本:さっきも言いましたが、アカウント別に目的を明確にすること。MOUSSYの公式アカウントでは商品のこだわりをかっこよく発信をしつつ、実際の着こなしは別アカウントで個性のあるスタッフが着用して発信することで、親近感を得る、みたいなすみ分けをしています。
滝口:やっぱり家で撮った写真とか、ご飯に行った時の写真とか、日常の中で洋服を着ているリアルな写真が人気なんです。最近の投稿は告知ばかりになってしまって、そうなるとフォロワーも減ってきちゃって。例えば、身内のネタとか、自分のペットを載せたり、自分のブランドじゃないものを載せることもたまには必要なんだなと実感しています。
岡澤:共感ってすごく曖昧な言葉で、僕は半歩先の発見が必要だと思っていて。SNSではファンが増えていくと、好まれるコンテンツも変わっていくので、そこに対してずっと同じものを提供するのではなくて、半歩先の、ファンの趣味の枠を広げてあげるようなコンテンツを投稿することが大事なのかなと思います。
松本:たしかに、進化し続けることは私も意識しています。例えば、個人的には「インスタ映え」ってもう終わりだと思っていて。そういう変化に気づいて、じゃあ次はIGTVを使ってみようとか、ブランドとしての信念は変わらなくても、発信するコンテンツを変えていくことが秘訣なのかなと思います。
ーーコンテンツを広げるためには、新しいチャネルやハッシュタグを使ったり、いろんなやり方があるかと思います。ハッシュタグについてはMINEさんがすごいんですよね。
岡澤:「#mineby3mootd」というハッシュタグが今37万投稿くらい集まっています。最初はインフルエンサーの方々にハッシュタグをつけて投稿してもらうようなことをコツコツはじめて、その投稿を見たフォロワーが使うようになり、どんどん広がっていきました。
松本:最近、弊社でも「MOUSSYSNAP」というアカウントを立ち上げました。同じようにハッシュタグをつけてくれたお客様の投稿をリポストすることで、お客様がさらに投稿をしてくれて、ファンが増えるという相乗効果が生まれています。こういうのって海外だとものすごく進んでいて、日本でも積極的にやっていかなければいけないなと思ってます。
ーーコメントやDMに関して気がついたことはありますか?
滝口:恥ずかしいからとコメントしづらいファンの方も多いので、コメントに対してすぐに返事をするようにしています。そうするとコメントも増えるんですよね。あと、DMは返し始めるとキリがなくなるので、逆にみなさんどうしてるのか教えてほしいです(笑)。
松本:私たちは会社でスタッフを抱えているので、一対一でのやり取りにはリスクもあると思っていて。DMでもらった質問を、ストーリーを使ってフォロワー全員の方に向けて返答するようにしています。
滝口:なるほど!これからそうしてみます。
ーーでは、最後に今後やってみたいことを教えてください。
滝口:やってみたいというか、実はもう決まっているんですが、4月にはじめてラフォーレ原宿に店舗ができます!店舗だからこその楽しい体験がないといけないなと思っていて、古着や雑貨を売るなど、原宿らしい発信をやっていきたいと思っています。
松本:弊社にはビジュアルスタッフが20〜30人くらいいるんですが、その子たちが全員集結して、インスタライブするとどうなるんだろうと思っていて。定期的な番組にしたら面白そうだなという野望を持っています。
岡澤:最近は個人情報の問題からも、コミュニティーを広げず深めるという流れがあります。欧米では非公開コミュニティーを作って商品開発をしたり、コワーキングスペースなどリアルの場を作ったりするメディアも出てきていて、MINEとしても自分たちのコミュニティーからプロダクトや新しいビジネスなどが生まれてくると嬉しいなと思います。